不眠症とは? 種類・原因・対処・改善方法
不眠症とは、睡眠障害の一種で、夜寝つきが悪く、眠りを維持できない、もしくは朝早く目が覚める、十分寝たはずなのに眠りが浅く、寝た感じがしないなどの症状が一ヶ月以上続きます。しっかり眠れていないため、昼間の眠気、注意力の低下、だるさ(倦怠感)、食欲不振などの体調不良も起こるとされます。
現在日本では不眠症が増加傾向にあり、人口の20%以上(約5人に1人)が、このような不眠の症状で悩ませられているとされます。不眠症は、20歳以下では少ないく、20~30歳代に発症する場合が多い。また、加齢とともに増加し、中年、老年になると急増します。男女割合は、どちらかというと、女性のほうが多いと言われています。
不眠症の種類
不眠症は、大きく分けると4つに分類されます。早期覚醒
起床しようとする時間よりも早く目が覚めてしまい、その後もう一度寝ようとしても眠れないのが早期覚醒です。入眠障害
布団に入っても、なかなか眠れないのが入民障害です。時間の目安として、30~1時間経っても眠れない場合、入眠障害の可能性があります。中途覚醒
一旦眠りについたにも関わらず、起床するまでの間に何度も夜中に目を覚ますのが中途覚醒です。熟眠障害
十分寝たはずなのに、眠りが浅く熟睡した満足感が無いのが熟眠障害です。身体は疲れたままの状態なので、だるく、寝起きがすっきりしない。不眠症の主な原因
不眠症の原因は多くありますが、ここでは代表的なものを紹介します。生活習慣による要因
常用する治療薬による副作用、喫煙によるニコチンの摂取、コーヒーや紅茶に含まれるカフェインの摂取などがあります。また、昼夜逆転による体内リズムの乱れ、運動不足でも不眠症になる事もあります。心的・精神疾患による要因
悩みやイライラ、うつ病、神経症、精神分裂症などの精神疾患が原因で不眠症を引き起こす事があります。特にうつ病と不眠症の因果関係は強い。環境的要因
騒音や灯が眠りを妨げるケースもみられます。また、寝具が体に合っていなかったり、湿度・室温が適切でなかったりした場合も安眠を妨げます。その他、時差による環境の変化など。身体の病気による要因
からだの病気は様々な睡眠障害をもたらします。例えば、呼吸器や消化器の疾患では咳や発作、腎臓病や前立腺肥大では頻尿、リウマチ、糖尿病では痛み、アトピーなどのアレルギーでは痒みなど。不眠症対処法・改善方法
不眠症を改善するには、まず原因となっているもの見つけ出し、それを取り除いてやる事が基本となります。それと同時に自身で安眠する方法を工夫し、効果的に不眠症を改善しましょう。日光浴
太陽の光には、体内時計を調整する作用があるとされています。太陽光で起床することにより、昼型のしっかりした生活習慣を形成します。寝る時間・起床時間を規則的にする
寝る時間や、起きる時間が不規則だと体内時計が狂い、結果的に不眠の原因になります。毎日決まった時間に就寝、起床する習慣を身につけましょう。適度な運動
適度な運動をすることで、ほどよい疲労感を得られ、安眠をする事ができます。過激な運動は刺激により寝つきを悪くし逆効果ですので注意。ウォーキングなどの軽めの有酸素運動などで十分です。また、寝る前にちょっとしたストレッチをするのも効果的です。刺激物の摂取を抑える
飲食物の中にはカフェインが多く含まれている、コーヒーや紅茶などがあります。カフェインを摂取すると副交感神経が刺激され、睡眠を妨げます。寝る前にコーヒーを飲んだら寝れなくなったという方も多いと思います。特に就寝直前は摂取しないよう心がけましょう。ストレスをためない
ストレスは不眠症の原因となります。自分の好きなこと、趣味を見つけて気分転換するだけでもストレスは解消される事があります。リラクゼーション音楽なども効果的です。寝具・寝室環境の改善
敷布団やマットレス、布団、枕が体に合っていないと眠れないケースは多々あります。自分に合った寝具を見つけることも安眠には欠かせません。また、寝室の温度や湿度を適切な環境にしたり、カーテン、照明などを見直すのもよいですね。医師に相談する
不眠症の原因や症状は多岐にわたり、自分でどう対処すればよいか分からないケースは多いです。専門家のカウンセリングを受け、正しい対策・治療方法を教えてもらうことは大事です。自己判断し、遠回りするよりも医師に頼ったほうが不眠症を短期間で治せるはずです。ちなみに不眠症は「何科」で診療してもらえばよいかというと、一般的に「精神科・心療内科・神経内科」ですが、病院により異なる事がありますので、病院の受付で聞いてみるのが一番です。スポンサーリンク